かねてより食道ガンの治療を続けていた、ロックバンドThe Birthdayのチバユウスケさんが、１１月２６日に亡くなっていたそうです。享年５５歳とのことです。

チバさんといえば、今年大ヒットした映画『ザ・ファーストスラムダンク』の主題歌を歌ったことで話題になりました。この『LOVE ROCKETS』は、私も何度も聴いていました。不協和音的なベースラインから始まるメロディがカッコよく、よくこんな音を映画の主題歌に持って来れたもんだと思いました。このセンスだけ見ても、The Birthdayというのは只者じゃないという感がありました。

チバさんは　Thee Michelle Gun Ellepantでメジャーデビュー、その後Rosso、The Birthdayと新しいバンドを立ち上げて行きます。

なかでも印象に残ったのはミュージックステーションで、当時ロシアから来日した女性ユニットのt.A.T.u（タトゥー）が、生放送中に出演をブッチ切ってしまいます。このハプニングにThee Michel Gun Ellefantは慌てず、即興で持ち歌を演奏し、窮境を救うこととなりました。

まあこんなク〇ユニットの力を借りなくとも、Thee Michel Gun Ellefantの功績は充分以上に輝かしかったと思います。チバさんは当時からカリスマ、という佇まいがあり、バンドが変わって行ってもそれは不変だったと思います。

今年の春に食道ガンであることを公表され、治療に専念するために活動を休止しました。それから１年足らずで帰らぬ人となってしまった、その変貌ぶりに驚かされます。

ですが数々の作品は残ります。その飄々とした佇まいと、独特な嗄れた声によるボーカルを、これからも聴き続けたいと思います。