山で出逢った珍しい生き物
山へ行くと、普段見掛けない生き物や植物を見かけることがあります。
これは登山道に生えていたものですが、最初アスパラガスかと思いました。
どうやらツチアケビというラン科の植物の一種らしいです。
このツチアケビは光合成を行わず、枯れた倒木などの栄養によって育つ「腐生植物」というものだそうです。
珍しいので持って帰って育てようかとも思いましたが、こういう植物は環境が変わるとダメになってしまうそうなので、そっとして置くことにしました。
ツチアケビという名の由来は、秋になって成る実の形状がアケビに似ているのでその名が付いたそうです。
お次は虫です。
よく河原を歩いていると、いやに派手な虫が前を飛んでいることがあります。
近付いて撮影しようとすると、すぐ飛び立ってしまい、なかなかその姿を捉えることが出来ません。
その虫は、「ナミハンミョウ」というハンミョウ科の昆虫です。
ハンミョウという昆虫の特徴は、人が近付くとすぐに飛び立つが、1~2m先で振り返り、まるでこちらを道案内しているような素振りを見せるので、「ミチオシエ」という別名もあるそうです。
タマムシと並んで、昆虫のなかでも最も美しい色彩を持っている虫として有名だそうです。
ですがその顎は頑強で、小さな昆虫をガッチリと掴んで離しません。
またこういう形の虫というのは、往々にして臭い匂いを放つというイメージがあります。
だからこの虫にはこちらからも手を出し難い印象があります。
その毒々しさと美しさが同居している不思議な昆虫「ナミハンミョウ」、出会えたらじっくり観察してみて下さい。