中東のことにはあまり口を出さない方がいい
いまイスラエルとハマスの抗争のことで色々ニュースが流れています。
これについて、どちらがいい悪いということは一概には言えないと思います。
アメリカ側は当然のごとくイスラエルを擁護して、ハマスの攻撃を非難しています。
これはアメリカという国の成り立ちをみれば当然のことです。
知識層や富裕層に大勢のユダヤ系アメリカ人がいます。
日本もどちらかといえばアメリカの顔色を伺うので、イスラエルの行為を正当化するようなことを言うでしょう。
ですが基本的に、中東の国のことはどちらがいい悪いではなく、双方がやりたくてやっているんだという風に捉えた方が無難です。
あまりにも複雑で、あまりにもこんがらがっていて、他国がとやかく言えるような段階にありません。
そのことをわからないで発言しているとしたら愚かだし、わかっていて発言しているとしたら、なんらかの政治的意図があるということになります。
中東の国々は元々、強大な軍隊を持っていました。そしてそれらは国民に、戦いに対する積極性を植え付け、ちょっとやそっとのことでは折れない強靭な肉体も相まって、好戦的な姿勢を育むことになりました。
そして20世紀に入ると、原油の需要が高まり、そのことが更に紛争を生む原因となりました。原油の生産でグングン豊かになって行くのに、国自体の意識というのは中世のままで、また様々な宗教的問題も複雑に絡み合い、いまに至っている、という感じです。
これが大体の図式だと思います。だから戦っている者同士はそれほど悲壮感はなく、むしろ使命感と宗教的高揚感に突き動かされているという感覚なのです。
だからいちばん無難なのは、外側から、なるべく穏便に、事が終わるのを見守るということだと思います。
ヘタに正義漢ぶって、どちらか一方の悪口なんかを言ったりしたら、一生拭えない悔恨を背負うことになります。