会社生活を駆け抜け(た)日々

55歳でひとまず会社生活に区切りを付けたその後の日々

食い物ネタからの脱却

こんにちは。


身内の不幸があったので、今年は通常の挨拶とさせて頂きます。


さて、年末年始の番組もさぞ食い物関連のネタが多いんだろうなと思いきや、取り敢えずそれほどでもないので一安心といったところです。あの『食い物から食い物へ』とでも呼びたくなるような怒涛の食い物ネタのラッシュには、もう無言で電源ボタンを押すという選択しか取れないときがありますので。


昔はこんなに内容自体が食い物関連で埋め尽くされるといったことが無かったと思います。時事ネタ番組があったり、自然番組があったり、歌番組があったり、それぞれの趣味の番組もあったりしました。


こんなにも視聴者が食い物関連の番組を求めているか?答えは否です。これだけ食べ物が世に溢れている昨今、もうお腹いっぱいというのが本音だろうと思います。それでもTVはひたすら流し続けます。それには番組編成の予算が取れないという裏事情があるかと思います。食い物、それを提供する店の情報で繋いでおけば、恐らくその店が提供する料理だけで成り立つでしょう。店側は宣伝費ということで無償で提供するでしょうし、あとはリアクションの大きな局アナを使えば出演料も掛かりません。普段はもっといいものを食っているくせに、カレーパン一個で、さも恍惚とした表情を浮かべるその姿は、もはや様式美といえるほどのものです。


でも、視聴者にとってはあまり喜ばしいことではありません。見たくもない食い物の情報を見せられ、食傷気味になる方も居られるでしょうし、それとは逆に、不要な食欲を刺激される方も居られるはずです。健康志向が叫ばれている昨今、あれも美味しい、これも美味しいなどと刷り込まれて食べ続けた結果、コレステロールの数値がグンッ、と上がってしまったなどという弊害も出てくると思います。


私は趣味のひとつに釣りがあるので、たまに釣り番組を見ます。釣りは釣れない時は圧倒的に釣れないので、その時間の経過は釣りをされない方にとっては苦痛だと思われます。ですが、釣りをしている人間にとってみれば、あのさざ波が立っているだけの時間も、サオ先を眺めているだけの時間も、また結局ボウズで終わってしまったときの虚しさも、すべてが許容出来る内容のものです。そうしてその目立ったイベントがないということが、却って新鮮な時間を提供してくれるのです。


こういうことを踏まえれば、これからどういう内容の番組が求められているか、明らかになって来ると思います。余計なノイズやBGMに溢れた音、ドンチャン騒ぎの内容からは、既に視聴者は離れ始めている、ということなのです。


それぞれの趣味の番組を、そんなに脚色をしないで、ありのままの時間の経過を流すだけのような番組が、これから支持を得て来るのではないでしょうか?

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