会社生活を駆け抜け(た)日々

55歳でひとまず会社生活に区切りを付けたその後の日々

日本の立て直しは可能か?

日本経済はこれからどんどん新興国に抜かれて行く見通しです。


シンクタンクによれば、GDPで2026年にはインドにも抜かれ、そしてその後にはインドネシアなども控えている、ということです。


このふたつの国の特徴は、まず人口が増えているということです。インドは昨年に中国を抜いて人口世界一になりました。また生産年齢人口も2/3程度ということで、これからますますの発展が期待されます。


またインドネシアも、現在の人口は2.7億人ということで、世界第4位の規模を誇ります。経済成長率も毎年ほぼ5%程度を維持していて、右肩上がりの様相を呈しています。


これらの国々に較べて、日本は人口がこれから減少して行くというのがまず懸念材料です。人口が減って行くというのは、経済規模が縮小して行くこととほぼ同じです。人口が増えて行く段階では、ほっておいても経済は上がって行きます。それとは逆に、人口が減って行く段階で、経済を成長させる、というのはムリがある話だと思います。国民一人一人にムチを打って、ムリヤリ働かせるというのと同義だと私は思っています。


もうこういう流れに嫌気が差して、働かないという選択肢を選ぶ人たちも出て来ています。昨今のセミリタイヤやFIREといったムーヴメントは、こういった時代を先取りした人たちの防衛策だと思います。私もその一人で、こんなに辛い思いをして来たのにまだ働けというのか、と反旗を翻した人間です。国の政策より、まずは自分の幸福だろう、という思いがそうさせました。


そして、日本はもう経済云々に囚われることは止めて、一人一人の幸福というか、自分自身を取り戻すための活動にウエイトを置くという方向にシフトして行った方がいいと思うのです。経済に於いては、新興国の後塵を拝することは免れません。日本がこれから進むべき道は、芸術や文学において、日本人がこれまで蓄積して来たものを発揮するというか、優れた国民性をそこに見出すことだと思うのです。現にいま世界中で日本の文学は読まれています。


断言しますが、日本がこれから経済発展するなんてことは120%あり得ません。人口の急速な減少に、現状維持さえも困難な状況だと思います。


そういった状況に、唯一希望を与えてくれるのは、芸術や文学などの、心を豊かにしてくれる表現手段だと思います。幸い日本は昔からそういったものを大事にするといった気質があったと思います。優れた芸術家や小説家に、金銭的なバックアップをしてくれた財閥や豪族の方々が居たようです。


日本人の優れた内面性や芸術性を、世界の人に提示する。これが日本の生き残る道のような気がします。

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