会社生活を駆け抜け(た)日々

55歳でひとまず会社生活に区切りを付けたその後の日々

これは〇人カーではないか?

中国のBYDから発売された、小型EVドルフィンのインプレを読んでいたら、とある記述に目を疑いました。



表題にも書いてある通りの、過小評価できぬ中国の「ものづくり力」という論評で記事は進んで行きます。


ですが後半のあたりの、


『一方で、「これは、改善が絶対に必要だ」という点もあった。それは、高速で追い越し車線から走行車線に戻る時に、ハンドルが突然とられる問題である。これは、前の遅い車を追い越し車線で追い越し、再び走行車線に戻るときに、車の後方センサーが、まだ、追い越した車が左後方近くにいると判断し、ドライバーが左に切ったハンドルに急に介入し、反対側にハンドルを切ろうとする動作だ。走行車線に戻ろうとしたのに、自分に意志に反して、追い越し車線側に「跳ね返される」イメージだ。』


という一節にはビックリしました。遅いクルマを追い越した後、走行車線に戻ろうとするとき、ドライバーの意思に反してハンドルが反対側に戻される現象が起こる、といったものです。


インプレした識者も、


『自分に意志に反して、追い越し車線側に「跳ね返される」イメージだ。』


とも書いているのです。


・・・これって、恐ろしくないですか?高速道路などで、かなりの速度が出ているときに、このような挙動が出たとしたら、パニックになってしまうドライバーも出て来るやも知れません。


識者もサラッと書いていますが、これは重大な事故に繋がる欠陥だということを、認識しているのでしょうか?


その点をBYDの担当に報告したところ、


『同様のクレームは他の顧客から来ており、ディーラーへの持ち込みでソフトを書き替え、この問題を改善するとの回答であった。ここは、至急、対応をお願いしたいところだ。』


としています。


こんな大それたことを、こともなげに書いているあたり、モータージャーナリストとしての見識は大丈夫かと疑いたくなります。


最後は、こんな感じです。


『この高速でのハンドル介入の問題は気になるが、それ以外は、下馬評通りの実力だった。』


高速でのハンドル介入の問題が、他のすべてを打ち消してしまうほどの大問題なのに、それをことさら大ごとにせず、下馬評通りなどと締め括るのです。


これが日本のメーカーが作ったクルマだったら、これは欠陥車だ、こんなものを出すメーカーの見識を疑わざるを得ない、なんて正義の味方ぶった締めで終わる筈です。


中国の自動車メーカーの脅威をまくしたてる論調が最近多いですが、こんなことをやっている限り、日本メーカーと対等の土俵にも登れないと思うのですが。

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