会社生活を駆け抜け(た)日々

55歳でひとまず会社生活に区切りを付けたその後の日々

バブルの喧騒に踊らされていた人たち

いまの日本経済の低迷の元凶ともいえるバブル景気。


私はちょうどその頃を社会人として過ごしたので、一体どんなものだったのかというのを、なんとなくは憶えています。なんだか日本全体が、熱に浮かれていたような印象です。


私は1986年に高校を卒業し、社会人となりました。そしてバブルが始まったのが1988年とされています。もっと早いという人もいましたが、私が体感したのもちょうどその頃ぐらいです。


それではバブルの恩恵というものを味わったか?というと、まったく記憶にありません。地方の工場の一社員には、バブルの影響というのは届きませんでした。ですが社会全体が確かに熱病のようなものに浮かされているという実感はありました。


テレビなどは最もバブルの恩恵を受けた媒体でしょう。企業自体が儲かっていたので、そのスポンサー料がワンサカと入って来て、タップリと番組の制作に使うことが出来た。いまでは考えられないほど豪華な番組を作ることが出来た。


そしてお金を使うためにやたらと飲み会や宴会に駆り出されていました。お金の使い方はいまとは真逆でしたね。とにかくお金は使ってナンボ、という雰囲気でした。せせこましいことを言っていると、お前は若年寄か、みたいなことを平気で言われました。


バブルの頃に、お金の使い方を憶えた人はキツイでしょう。そのままの勢いで『浪費するのが正義』という安易な思想を刷り込まれたので、それを改めるということは苦行に等しいと思います。逆にバブルの頃にも浮かれず、堅実な生活を心掛けていた人たちは、その後成功したと思います。


バブルの頃に、自分のような人間を嘲笑っていた連中、本当にいまは顔を合わせることがありません。あのような時代が永遠に続くと思っていたのでしょうが、あんなこと自体が異常だったのです。それに気付かないというのが残念な結果になったと思います。


自分はバブルの頃もいまも変わらない煩悶を抱えています。

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