会社生活を駆け抜け(た)日々

55歳でひとまず会社生活に区切りを付けたその後の日々

宗教の勧誘と保険のセールス

こんにちは、curiosです。


先日の安倍元総理の襲撃事件、全容が明らかになるにつれ、次第に宗教団体の実態の方に争点が集まりつつあります。


容疑者の母親がなんと1億円を超える寄付をしていたとか。そのうち5000万円は返金したと主張してるようですが、それは流石にヤバいと思ったからか、それとも容疑者の伯父と呼ばれる人物が取り返そうとしたからか、色々言われていますが、どちらにしても一般庶民の金銭感覚からは遥かにかけ離れた金額です。


それだけの金額を個人から引き出そうとする宗教団体の手法、かなりのものですね。


ですが私も実は過去にそれと似た類いの経験をしています。それは宗教の勧誘ではなく、保険のセールス絡みです。


昔は若い時に生命保険の勧誘がよくあったものでした。ニッセイのおばちゃんが有名ですよね。


私はもう別の生命保険に入っていたのですが、事もあろうに実の姉が途中からニッセイのセールスレディになってしまったのです。


私が入っていたのは積み立て型なので、そのまま継続すれば貯蓄にもなるものでした。


それを後から入った姉が、「なんで肉親がニッセイに入ったのに、弟が別の生保会社の保険に加入しているのか」、という言わば支離滅裂な主張をして、強引にニッセイに替えさせたたのです。


また姉は父親の退職金にも目を付けているようでした。退職金の権利の半分は母親にある、などという主張をして、その半分を下して貯蓄型年金に加入させました。激怒した父が姉に詰め寄ると、姉は逆に涙を流して弁解しました。そしてこれは元本は戻って来るものだから全然問題はないのだ、と父を納得させました。


ですが私はこうまで人のお金を簡単に運用していて罪悪感を感じない姉の思慮の無さに、半分呆れていました。そしてこういう保険の勧誘業務は、大体が肉親や親類縁者のつてを狙って加入させる、ということを理解しました。


そして最初はなんとかなるものの、次第にそのつても無くなり、また姉も段々と新たな顧客が取れなくなり、会社を辞めてしまいました。残ったのは、私たち家族の、騙されたという感覚と、親類縁者をも巻き込んだ後味の悪さでした。


この感覚というのは新興宗教の、布教活動の類いと似ていると思います。胴元は新たな顧客を狙って、純真な信者を利用して色々な話を吹き込みます。そしてお布施や寄付の取れそうなチョロイ客を見つけ、吸い取れるまでうまい汁を吸い取ります。


保険も同じです。取り敢えず肉親や親類縁者という情でなんとかなる顧客に加入させ、一般のお客を開拓するまでには利用価値が無くなって、自ずと辞めざるを得ないような雰囲気になってしまう。


私も姉にはいまだに思うところがあります。こちらは製造や加工業といった真面目な職種で働いているのに、その人間の資産を当てにして、結局加入させるだけ加入させて、ヒョイと辞めてしまった。また親類縁者も巻き込んでしまった。これは我が家の信頼を落としてしまったということでもあります。


宗教団体も生保会社も、こういうことを確信犯的にやっていることに罪があります。


もう騙されることはないと思いますが、嫌な記憶です。ケチなのではなく、自分のお金をそんな実のないことに利用されて、虚しいだけです。保険はしばらくしてから解約しました。


本当に人というのは、そのお金を稼ぐのにどのぐらい苦労するか、ということを実感して置かなければいけないと思います。

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