会社生活を駆け抜け(た)日々

55歳でひとまず会社生活に区切りを付けたその後の日々

社会的弱者から見た今回の事件

こんにちは、curiosです。


安倍元総理が襲撃された事件、色んな方面から意見が出ていますが、どんなニュースを見ても、許しがたい蛮行、だとか、暴力による言論の封殺、だとか、いや、そこまで犯人は考えてないだろう、というような論調ばかりです。


これは書いている側が社会的に勝者だからです。この社会で認められ、地位と名誉を築き上げた成功者だからです。


彼らは現段階ではこの社会の崩壊を望んではいません。『持つ者と持たざる者』という図式から言えば、彼らは『持つ者』だからです。だから『持たざる者』である社会的弱者の気持ちがわからない。上段から、民主主義の破壊だ、とか、暴力に屈してはならない、などとピントのズレた発言を繰り返すのみです。


私は、この社会に痛め付けられて来た、『社会的弱者』です。だからどちらかと言えば犯人の側に近いです。


本当に誤解を恐れずに言えば、安倍元総理が襲撃されたという一報を聞いたとき、「身から出たサビだな」という言葉がまず思い浮かびました。加計学園&森友問題から、桜を見る会、黒川検事の賭け麻雀問題まで、すべて我が身の保身に走り、権力を嵩に着て、うやむやにして来たではありませんか。森友問題に関しては、それを指摘した官僚が自殺までしているのにです。


1人の人間を死に追いやっているのに、いけしゃあしゃあと表舞台で昭恵夫人と共に笑顔を振りまいている。もうこの段階で安倍元総理は人道から外れているわけです。それを大手新聞も、TV局も、申し訳程度にしか報道しない。マスコミも権力の側に回ってしまった。


大手新聞社などは社説で、民主主義の崩壊とか、暴力による言論の封殺であるなどと主張していますが、それらはすべて安倍元総理がやって来たことです。権力でいいように情報を操作し、国民から真実を奪い、1人の人間を死に追いやった。


この山上容疑者は、かなりの秀才で、FPの資格や、宅建なんかも取得していたそうです。だから決してヤケになって犯行を企てたわけではない。刹那的な犯行ではなく、ちゃんと自分なりの論理的整合性を積み上げて出した計画だと思います。だからいたずらに人目を引くことなく、あそこまで到達出来たのだと思います。これは信念が無ければ出来ないことです。


本当に、社会的弱者の側からすれば、どんなに頑張っても浮かび上がれない残酷な世の中になって来ているのに、権力者はそれに目もくれないで、一部の社会的強者と”つるんで”しこたま金を蓄えている。もうその社会のシステムが自浄作用を持たないぐらいにまで暴走してしまっているので、こうやって社会の何処かが暴発してそれを多少なりとも弱めようとする。客観的に見ればそういうことのように思えます。


だからといって、犯罪を肯定しているわけではありません。同じような境遇の私がそういった犯罪を起こさなかったのは、そういった社会の理不尽さは重々承知の上で、取り敢えずなにか他のことに目を向けよう、という意識を持ってやって来れたからだと思います。また、人を殺すくらいなら自分が居なくなろう、という卑屈な姿勢も持ち合わせていた。山上容疑者は私なんかよりも数倍優れた頭脳を持っていた筈なので、そういう安易な誤魔化しが効かなかったのだと思います。


ウインドウズの今日の名言に、奇しくもこんな言葉がありました。


『悪を避けることがすでに善であり、愚かしさからのがれることが、英知の第1段階である』 :ホラティウス

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