会社生活を駆け抜け(た)日々

55歳でひとまず会社生活に区切りを付けたその後の日々

人間はひ弱になり過ぎた

こんにちは、curiosです。


いまの社会は人に対して、危険な場所や、問題があるような場所には近付かせないという、臭い物には蓋的な対応を取ってしまう傾向があると思います。


昔は川辺など、子供たちの遊び場でした。ただ水の中に入ったり、岸際の生き物を探しているだけで楽しかった。それが今では危険だからという理由で立ち入り禁止です。


ああいう所に行かないと、わからないことも多々あると思うのですが。


また全体的に人がひ弱になって来たという気がしますね。何処かの山に入って、用を足したくなった時など、昔の人は平気で葉っぱなどで処理していた。その方が却って自然に対する負荷も少なくて理想的だったのですが、いまでは紙を使わないと処理出来ない人が多い。それどころか、ウォシュレットがないと用を足せないという人も多いのではないですかね?


私の若い頃はウォシュレットなんて無く、ただ紙で処理して終わりでした。ウォシュレットの快適さは後から知ったのですが、いまでも古い施設なんかに行くと、和式のトイレがありますね。ああいう所でも、そんなに違和感を感じないで用を足すことが出来る。


本当に今日は汚い話しで申し訳ないのですが、どこもかしこも清潔な状態にすることで、却って生き物としての魅力を損なっている面があると思うのです。例えば野生の生き物はメスを惹き付ける時に、フェロモンという物質を出すそうです。ああいうものは、普段なら耐えられないぐらい強烈な臭いだと思うのですが、繁殖期になると、異性を引き寄せる切り札になる。


例えば香水で有名なムスクがあります。ムスクというのはオスのジャコウジカの生殖器から採れる成分で、そのままでは臭くてとても嗅げないそうです。それを1000倍近くに薄めることで、あのセレブが好む魅惑的な香りになるのだとか。


男臭い、という表現があります。近年はマスコミの、男を貶める戦略(加齢臭)などによって、マイナスイメージの強い言葉になってしまいましたが、本来はきっとプラス方面の意味にも使われていた言葉だと思うのです。男の着ていたジャンパーを、女の人が嗅いで、なんとなく安心する、という場面もありましたよね。


何もかも清潔で無菌状態にすることで、野生の生き物が持つダイナミズムのようなものをみすみす手離すことになっている。もうそろそろ、無闇に清潔さを求める風潮みたいなものから離れる時期ではないでしょうか。

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