会社生活を駆け抜け(た)日々

55歳でひとまず会社生活に区切りを付けたその後の日々

繁栄の陰にあるもの

私は行楽施設などの、華やかな空気があまり好きではありません。


その延長線上で、豪華なレストランなどのチェーン店の店構えもあまり好きになれないのです。


見栄えはとてもいいのですが、その見栄えの良さが却って周りの殺伐とした風景との、アンバランスさを引き立てます。


例えばポップなデザインの建物の脇に、みすぼらしい土手があるとしたらどうでしょう?その建物自体は立派なのですが、その土手を見るとなんとなくアンニュイな気持ちになります。


雑草だらけで、コンクリのがれきが転がっているような光景。それをたまに人に言うと、


「そういうのは見ないようにすればいいんだよ」


なんて返されるのですが、それでいいのでしょうか?


私はここに、現代社会のもうひとつの真実があると思っているのです。だから目を逸らすつもりはありません。


こういうことから目を逸らす人間というのは、社会的弱者をいとも簡単に切り捨てることが出来る鈍感な感覚の持ち主だと思います。


現代社会が繫栄の谷間に置き去りにして来たもの。そして社会的強者が踏み付けて来たもの。


それをこの現代社会に生きる人間は、しっかりと目に焼き付けて置かなければなりません。

×

非ログインユーザーとして返信する