会社生活を駆け抜け(た)日々

55歳でひとまず会社生活に区切りを付けたその後の日々

石器時代だったらモテモテだった

私はこの時代に生まれて、近代文明の恩恵には預かったとは思いますが、なんとなく損をしたという気も拭えません。


それはこの社会が、私みたいな人間を阻害するように出来ていたからだと思います。


社会が求める役割みたいなものに、うまく適応することが出来ませんでした。


それは私が能力的に劣っていたからというわけではないと思います。


いまの社会に要求されるものは、自分の持ち味を出すということではなく、自分を如何に殺して他者に合わせることが出来るか、ということだと思います。


とくに日本はその傾向が強かったように思います。それは日本人が、基本的には農耕民族だから、と言えるかも知れません。


ですが農耕型社会というのは、いい面ばかりではないのです。


まず環境破壊の問題です。環境破壊は農耕文化が招いたと言われています。


また穀物を貯蔵して置くことが出来るようになったことにより、貧富の差が生まれることになりました。そしてそれが様々な諍いや、紛争に繋がって行ったと考えられます。


まあ近代の生活が豊かになったのはほぼ農耕文化のおかげともいえるのですが、その代償として人間の欲張りな面が強調されることになってしまった。本来ならしなくてもいい人間同士の格付けみたいなものも盛んになってしまい、そういうものに振り回される人間も多数出て来ました。


そこから逃れたいと思っても、なかなか逃れられるものではありません。プライドが邪魔をするのです。


逃れる術があるとしたら、自分なりにこの社会の悪を糾弾して、そういうものが如何に馬鹿げたことか、ということを悟るしかありません。


或いは、石器時代のような、狩猟型文化の到来を願うか、というところです。


私は恐らく、石器時代に生まれたら、モテモテだったんじゃないかと思います。


いちばんの特長である眼の良さで、獲物をいち早く見つけ、仕留めることが出来たでしょう。


また複雑な密林のなかにある木の実なども見つけ、それを意中の女性にプレゼントすることも出来たと思います。


そんなことを考えたら、如何に自分がこの社会で不遇な人生を送って来たかが改めて実感され、やるせない気持ちになってしまいました。


ですがいつか、自分の才能が遺憾なく発揮される日が来ると信じて立ち臨んで行きたいと思います。

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