世界が終わればいいと願った
このところ春の気配がすこしずつ感じられてきましたが、この時期特有の、黄砂による景色の霞みも出て来ています。
内面的に不調になるのもこの時期で、黄砂+花粉+様々な粒子の混じった、ザラザラした感触が、内面にも悪影響を及ぼすことがあります。
いつだったか、それらの相乗効果で、太陽が黄色く揺らめいて見えたことがありました。それプラス私の内面の歪みというオマケ付きです。
その妖しげな揺らめきを見せる太陽を見て、
『ああ、世界が終わるのかな』、と不安よりはむしろ微かな期待と共に見守った記憶があります。
世界が終われば、この呪われた生も終わるということだし、結果的には悪くないな。
・・・そんなことを真剣に思っていたのです。確かクルマに乗っていて、横に乗っている父にも同じことをいった記憶があります。そしたら父は、
『・・・まだ太陽は輝いているぞ』
とポツリといいました。
きっと息子のあまりの血迷いっぷりに、そう返すしかなかったのでしょう。まあ息子の頭のことを心配している、という風ではありませんでした。
『世界が終わればいいと願った』
口に出すかどうかは別として、その当時は切に思ったものでした。