会社生活を駆け抜けた日々

山登りと読書の日々

映画「箱男」

curios

映画「箱男」を観て来ました。



原作は安部公房の同名小説で、1973年に出版されました。


文字通りの前衛小説で、ダンボール箱を被って、外界との接触を絶った男が繰り広げる冒険活劇のようなものです。


その内容は難解で、これを映像化するというのはほぼ不可能と思っていたのですが、石井岳龍監督がそれを実現しました。


ドイツの映画祭で先行上映され、好評を博したとのことですが、この作品はよほどの原作のファンではない限り、「??」となってしまうものだと思います。


予想はしていましたが、夢とも現実ともつかない場面が交互に展開し、ストーリーを追って観ようとしてもどちらが本筋かわからなくなります。


登場人物の会話は詩的なフレーズが多く、会話に意味を求めようとすると話がこんがらがります。


これはあくまで雰囲気を楽しむ映画かも知れません。


ですが、ここ数年映画館に足を運ぶなんてことのなかった自分に足を向けさせたということは、それだけのパワーを持った作品ということに違いありません。


こういう作品が生まれるということは、まだまだ日本には面白いことをやろうとしている人間を、バックアップする土壌が育まれているということです。


日本の芸術家や、表現活動をしている方々にとってのいい発奮材料になるのではないか、と思いました。

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