会社生活を駆け抜け(た)日々

55歳でひとまず会社生活に区切りを付けたその後の日々

Forget me not

昨年あたりから、尾崎豊のリアクション動画が良く上がっていました。



【海外の反応】Yutaka Ozaki - Forget Me Not // Love, Peace & Positivity 日本語字幕



外国の人が聞いても心を動かされるものがあるみたいです。


色んな曲がリアクションされていますが、やはりこの『Forget me not』が伝わりやすいみたいですね。


私もこの曲が一番好きです。


こんなことを言うのはおこがましいですが、この曲の、


”初めて君と出会った日 僕はビルの向こうの空を いつまでも探していた”


という歌詞、実は私も同じ経験をしているんです。


といっても、私の場合はロマンチックなものではありません。


二十歳くらいの頃、新宿に出掛け、そのビルが立ち並ぶ光景に、もの凄い違和感を覚えました。


時代はバブル景気のまさに始まりで、これから活気が出て来る予感しかなかったと思います。


ですがその切り取られた青空は、くすんだような色合いでした。


大通りに立ち並ぶビル群、その向こうに追いやられた空。


これはなんなんだ?と思いました。こんなことをやって経済成長だなんて得意になっているのか?


その光景のなかを行き交う人たち、まるで白昼夢のなかを漂っているゾンビのようでした。


”初めて君と出会った日 僕はビルの向こうの空を いつまでも探していた”


このフレーズを聞くと、あの埃にくすんだ空のことを思い出します。これは恋の歌だと捉える方も居られるかも知れませんが、私は尾崎も同じような感覚を抱いていたのでは?と思います。


日本人の大方は、あの狂乱の片隅に”Forget me not”を置いて来てしまったようです。

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