ホワイトカラーの給与を下げよ
熊本県の木村知事が、一般事務職、またそれを志望するであろう普通科などは要らない、という発言をしたのが問題になっています。
これに対し、ネットなどでは例によって知事叩きのオンパレードです。
ですが私は批判を覚悟でいいますが、まったく持って正論だと思っています。
労働力不足が叫ばれる日本、主に現場仕事や工場のラインの仕事が人材不足だと思われます。
事務職や会社の受付の仕事なんかは、実際足りているのです。
いまは少子化で、子供たちの6割ちかくが大学への進学をするということですが、そういった子供たちが選ぶ希望就職先は、もちろん現場仕事ではありません。
そういった子供たちは、いわゆるホワイトカラーと呼ばれる仕事を選びます。
手を汚さず、冷房の効いた部屋で一日中過ごすような仕事です。
もちろんホワイトカラーにはホワイトカラーの苦労もあるだろうし、能力も必要とされます。
ですが仕事の内訳として、現場仕事や工場のラインの方が、はるかに人員を必要とします。
それらは誰もが率先してやりたがるという仕事ではありませんし、得てして敬遠されることが多い職種です。
昔の子供は最終学歴が高卒が多く、そういう種類の仕事に就くという選択肢しかありませんでした。そしてそういう子供たちを当て込んで社会というものが成り立っていました。
熱気と油にまみれた工場や、直射日光に晒される現場仕事です。
昔の子供は、そういう所に就職するのが当たり前だと思っていました。
そして社会も、その労働力を当然のごとく享受していました。
ですがそういった仕事は、勤めてみればわかりますが、過酷で危険なものです。また職場環境も殺伐としていて、みんなイライラしています。
そういうところで文字通り鍛え上げられ、人間として成長するということもあるかも知れませんが、自ら進んでそのような道を選ぼうとは思わないはずです。
そして、いまの子供たちは6割ちかくが大学に進み、はなからそのような道を避けて通るよう教え込まれています。
6割の人間がホワイトカラーの仕事に就くために邁進しているわけです。
こんな社会情勢が、これからの日本にいい影響を及ぼすわけがありません。
ホワイトカラーの人員がそんなに必要とされるわけはないですし、現時点でブルーカラーの人員の方が圧倒的に必要とされているはずです。
ですがいままでの日本は、そのような仕事を、パートや派遣社員で賄うという、とんでもない愚行に及んでいました。
そしていまその反動で、労働力不足という事態になっています。
ですのでいまの『労働力不足』というのは、圧倒的に『現場作業員不足』なわけです。ですから労働力不足なら職なんてなんでもあるだろう、と職安に行っても、目ぼしい職なんてあるはずもなく、ケチな募集しかありません。
日本の衰退をすこしでも食い止めたいと思っているなら、いますぐホワイトカラーの給与を下げ、ブルーカラーの給与を上げるべきです。ホワイトカラーの人間というのは裁量がありますので、自分たちの給与を下げるなんてふざけるな、となるかも知れませんが、それなら自分たちは現状維持で、ブルーカラーの人間の給与を上げればいいのです。
木村知事の発言は、公の場に於いては失言と取られていますが、こういう見地からいえば、まったく持って正論なのです。