檜岳(ひのきだっか)に登ってみて
昨日、丹沢の山系である檜岳に登って来ました。
昨今大人気の丹沢の山々、週末ともなるとバスの臨時便が出て、大勢の登山客を吐き出して行きます。
塔ノ岳や、丹沢山、蛭ヶ岳など、表丹沢の顔ともいえる山々は、大混雑します。
そこにまた行きたいという思いはありますが、人が押し寄せるような場所では自分のペースみたいなものが崩されてしまうという思いがあり、もうすこしいまの過熱ぶりが収まってからにしようかと思っています。
丹沢には他にも登ることの出来る山々が沢山あります。今回の檜岳もそのうちのひとつで、スターのような表丹沢の影に隠れがちですが、雨山、檜岳、伊勢沢ノ頭といった、連なるピークを縦走するという、歩き応えのあるコースで、なんで人気がないのか不思議でした。
しかし今回の山行で、その理由がわかりました。
まず昨日猛攻を受けた『ヤマビル』です。駐車場から歩き始めてすぐにその洗礼を受けました。
河原に出て靴を脱いでいると、私の後から夫婦連れの登山者が来て、おなじくヒルのことを気にしていました。旦那さんはズンズン行きたがっているみたいでしたが、奥さんはどうもヒルが気になる様子。塩の入ったジップロックを、手に持っていました。
男性は、負けん気が強いので、ヒルごときで、という気持ちがあるのでしょうが、女性はシンプルに、気持ち悪い、薄気味悪い、という気持ちが勝つのだと思います。
そして山頂を過ぎ、尾根道を歩いていると、前から男性の登山者の方が近付いて来ました。
その方はベテランの登山者のようで、薄手のシャツに、半ズボンという出で立ちでした。
その方はこの区域でこんなにヤマビルが拡大していることに驚きを隠せない様子でした。
ヒルの忌避剤も今回は持参して来なかったとのこと。足首や手首に、ヒルに喰い付かれた跡があり、見るも無残な姿でした。
無傷に見える私でさえ、脚絆の隙間からヤマビルが侵入して喰い付かれています。血はヒルの口から分泌するヒルジンという麻酔物質の作用で、なかなか固まらず、傷口から流れ続けます。
そのグロテスクな外観と、容赦なく人に襲い掛かるプレデター的な姿勢から、忌み嫌われるのも致し方ないところです。
生まれ変わることがあっても、ヤマビルにだけは生まれ変わりたくないと思いました。
またヤマヒルだけでなく、この山系の持つ独特な空気、湿潤性のようなものが、なんとなくですが気持ちをパリッとさせない遠因にも繋がっているような気がします。
檜岳が、丹沢山系にも関わらず、あまり人気がないのが、なんとなくわかる気がしました。