大山詣り
先日のキャンプの帰り道で、246号から見た大山があまりにも見事だったので写真を撮ってみました。
この大山は古代より信仰の対象となった山で、その綺麗な三角形の山容は、様々な人の心を惹き付けて止まなかったそうです。
私が好きなのは落語の『大山詣り』で、江戸時代の庶民の、年に一度の大山詣りを、面白おかしく捉えています。
信仰、といってもその頃は庶民の楽しみで、一年に一度の、労働の疲れを癒すための旅行でもあったわけです。
山に登る前からお酒を飲んで、前後不覚になりながらおぼつかない足取りで登って行く、そんな庶民の可愛らしさみたいなものがよく表現されていて、笑ってしまいます。
なんでもかんでもきっちりと管理された、厳しい世のなかにはない微笑ましさがあると思います。逆をいえばいまの社会はそういうものがあるでしょうか?庶民の息抜きは、パチンコや競輪競馬など、殆ど刹那的なものばかりです。
見えない階級制のようなものがどんどん広がって行くこの日本社会で、息苦しさみたいなものを感じている方がいたら、一度大山詣りをしてみるのも手だと思います。