ソガイニは”そがいに”美味いのか
10月1日に発売された桜尾蒸留所発のブレンデッドウイスキー『ソガイニ』は、さまざまなインフルエンサーによって取り上げられ、一躍時のウイスキーとなりました。
クラフト蒸留所の出すウイスキーとしては破格の2000円税抜きという価格も、拍手喝采を持って迎えられました。
ジャパニーズウイスキーの定義に沿った製品を、この価格で、しかもクラフト蒸留所が出して来た、それは昨今値上げ一方となるウイスキー業界に、一石を投じるような出来事でした。
サントリーのような大手が原料資材高騰を理由に、ウイスキーの価格をポンポンと上げて行き、それに追随して他のメーカーも上げて行く、それは一見自然な流れのように見えますが、物価高を機に値上げをしてしまおう、という都合のいい理屈のようにも感じました。
また2010年頃から始まったウイスキーブームによって全国各地にウイスキー蒸留所が出来、それらの蒸留所がリリースしたウイスキーは軒並み高額でした。
それでもそれらのウイスキーはリリースした先から無くなり、ジャパニーズクラフトウイスキーは高価格でいける、というコンセンサスが出来上がってしまったように思います。
昨年あたりからブームも落ち着き、いままでは並ぶ先から売れていたクラフトウイスキーも、ドラッグストアなどで見掛けるようになりました。ご祝儀相場も終わりに近づいた、ということだと思います。
そんななかでリリースされた桜尾のソガイニは、大手メーカーの姿勢にも、クラフト蒸留所の姿勢にも、疑問を投げかけた素晴らしいアクションだったと思います。
味の方は、あっさり系で飲みやすいという印象で、普段パンチのあるものを飲み慣れている方には、すこし物足りないと思われるかも知れません。
それでもジャパニーズウイスキーの定義に沿った製品を、クラフト蒸留所があの値段でリリースした、という事実に、ウイスキー愛好家は狂喜したのだと思います。
ソガイニ発売の意義は、充分に大きかったと思います。