物語の力
『カラマーゾフの兄弟』も、中巻を読み終えて、いよいよ下巻に突入しました。
中巻の終盤は、カラマーゾフ家の長男ドミートリィが、父親殺しの嫌疑をかけられて厳しく問い詰められる場面で、読んでいて辛かったです。
正直、序盤までは物語に入っていけませんでしたが、中盤を過ぎたあたりから、物語が持つ力というものにグイグイと引き込まれました。
この物語は、もし貴方がこのような状況に追い込まれたら、どのように思うか、またどのようにしてその状況を打開して行くか、あるいはどのようにして敗れ去って行くかというのを、疑似体験することに意義があるのではないかと思いました。
職場や学校などでも、理不尽な思いをすることは多々あると思います。
なにかの失敗を、自分のせいに仕立て上げられ、そのことを周りから非難される、そんなことは往々にしてあることでしょう。
そのような理不尽さを生むのが社会であり、それを受けて行かなければならないのが個人です。
そのときこのような物語の力があれば、自分が被っているこれらの状況は、社会のろくでもない構造によるものだ、という達観が生まれると思います。
私も会社員時代に、この本を読んでいれば、柳に風、と受け流すことが出来たのかも知れません。
あるいは結果はおなじだったかも知れませんが(笑)
すべて読み終えたらまた読後感などUPしたいと思います。