静かな生活
仕事開始二日目にして、しんしんと降り積もる雪に足止めを食っています。
これは相当積もるかも知れません。
この仕事が始まると、決まって訪れる場所があり、そこは町営の住宅です。
働くことが出来ない人や、生活保護を受けている人のために自治体が用意している集合住宅で、いわば終の棲家です。
ここに来ると、いつも暗澹とした気持ちに支配されてしまいます。
何十年にも渡って住民の洗礼を受けて来たその場所は、朽ちて風化し、お世辞にも心躍る光景とはいえません。
住んでいる人たちも、お金を貯めて出て行こうという気概もなく、そのまま住み続けようとする人が殆どのように見えます。
いまではひとつの棟に十戸あるその建物内に、住んでいるのはせいぜい2割くらいです。
それでもそういう人たちがいなくならない限り、その区画はなくなりません。
またこんなご時勢なので、いつ自分がそちら側に行かないとも限りません。
このまま仕事を続けられるとしても、経済的に困窮し、お世話になる可能性もないとはいえないでしょう。
その頃には、こんなところに入るのは世間体が許さないなどの薄っぺらな自尊心は、無くなっているでしょうか?
願わくば下らない世間体に踊らされることのない静かな生活を送りたいと思っています。